カフェを創ろう

開業計画書/カフェを創ろう。

店を始める前の借り入れは、本当に大変でした。

今思い出すと・・・。吐き気しそうです。笑

そして、よく、ねばったなぁ・・・と思います。

金融機関の融資の説明をみると、条件さえそろえば、簡単に審査が通りそうな雰囲気があります。しかし、無知とは怖いものですね(笑)こんなに難しいとは、あまり思っていなかったのです。

いくら借りたか・・は、ご想像にお任せしますが(もちろん4ケタ)

建物を一軒建てる資金と、厨房設備、家具・・・。大物がそろってるので、想像がつくかと思います。

住宅ローンと何が違うのかといえば、返済期間の短さです。

家は、年齢さえ若ければ30~35年返済で組めますが、店舗の場合、最長10年のことが多く(条件によるかと思いますが)、私たちも、当時、7年以上は組ませてくれませんでした。結果、月々の支払いはものすごい額になるので、一ミリも余裕がない日々が続きました。

(この辺のお話は、マガジン「カフェ奮闘記」を読んでいただければと思います。)

当時の銀行担当だった人が、いつも、「大丈夫です!」「借りれます!」って言っていたので、すっかり信じ込んでしまった私たちは、スムーズに希望金額を借りれるものと思っていました。もちろん、頭金もありました。

ところが、建物を設計してもらい、契約し、着工がもうすぐ始まる・・・という頃に、

担当者からひと言。

「上のものから許可が下りないので・・・」

めちゃくちゃ、焦りを感じた私たちは、何度も銀行に足を運び、

納得させるために資料を集めて、開業計画書を書き続けました。

気が付けば、一冊の本が出来上がる・・・っていうくらい、分厚い計画書ができあがりました。

それでも、なかなか納得してくれない銀行。

その理由はただ一つ。私たちが異業種からの新規開業だったからなのです。

夫も私も、全く違う業種からの転職になるわけで・・・。

実績、経験がないため、信用がないわけです。

今なら、このことがものすごく理解できます。

担当者からは、質問攻めに合います。

「学校行ったといっても、どのようなケーキが作れるのですか?」

「この立地で、こんなに人来ますかねーー?」(←これは当たっていたが・・笑)

自分がどんなことを学んだのか、証明しなくてはいけない…と思い、

学校を卒業した女性が活躍をしている店舗の実績を調べたり、私が、ケーキとお菓子教室で、どのように売り上げを上げていくのか?という内容を細かく記していきました。

お菓子教室に関しては、基礎、中級、上級、応用1,2,インストラクターコースまで、年間を通して進める計画と、予想売上額を明確に書いて、3年後、5年後、7年後、10年後の計画まで書きました。

(実際、この教室の計画書は、1年目から計画書以上の売り上げになっていきます。書けば、叶えられる!という体験をしたと同時に、未来を見てたのか?と思うくらいスムーズな経験です。)

そして、

学校で学んできた内容のノートを差し出しました。

これを勉強してきました!と。めちゃくちゃ熱意で押しました。

神戸の学校で習ったものをまとめたノートです。

黄色→基礎クラス 20レシピ
ピンク→中級クラス 20レシピ
青→上級クラス 20レシピ

シェフの手元を撮影したものを印刷して(iPhoneなかったので…)ノートに貼り付けて、作り方をまとめる。いつ見ても作れるように、わかりやすく、、という自分の復習ノートでした。

注意点なども、細かく書き綴っているノートなので、私にとったら、この世に一冊しかない貴重なものです。

そして、奇跡が起きたのです!

これを見た、幹部の人が、「若者に夢を与えましょう!!」と、

融資のOKサインを出してくれました。

自分の夢を、伝えることの難しさ。

何も知らない相手に理解してもらうことの難しさを、

この時にわたしは学びました。

それと同時に、夢は諦めてはいけないという強い気持ちと、

勢いがあってこそ、つかめるものがある・・・と思いました。


今、夢を持ってる人にも諦めてほしくない!!そう思っています。