(前編1)カフェを創ろう。
看護師として働き始めた20代。
忙しいながらも仕事はとても楽しくて、辞めたいと思うことも一度もなかったし、きっと定年までやるだろうなあ・・・なんて思っていました。
ただ、夜勤は月に15回以上。夜勤明けの休日ばかりで、丸一日の休みがない。まとまった有給休暇も取れない。お金はあるのに、時間がない。頭の中は仕事優先になっていってました。
この忙しい数年の間に、結婚もしました。
いつしか子供の頃に描いていた、外国に行きたいという夢さえ、完全に忘れていました。
そんな中、私の趣味はカフェ巡りにハマっていきます。
それが、癒しの時間になっていることに気が付いた頃には、地元だけでは物足りず、カフェ本を購入しては、気になるお店をいくつも旅してまわる・・ということをしていました。
【この頃から、少しずつ出てきた感情】
そうすると、
○○の空間は好きだけど、食べるメニューが残念だな。
△はコーヒーがおいしいのに、食器がもっとおしゃれだったらなあ。
○は、眺めもよくてとても好きだけど、私なら、こんな家具置きたいな。
私だったら、○○みたいな空間をつくって、満足する食器で美味しいコーヒーを提供するだろうなぁ・・・
そう、
「私ならこうするのに。」という思いが沸き上がるようになりました。
そして、いつの間にか、カフェを自分で作ろうかな・・・という意識になっていきました。
でも、まだこの頃は「看護師のあと、老後に!」と思っていたので、そこまで真剣になっていません。
【どんどんカフェ巡りする中、リスペクトする店と出逢う】
いつものように、癒しを求めてカフェ巡りに夢中になっていた私は、雑誌で
見て気になっていた福岡のカフェに行きます。
そこで目にした光景は、
楽しそうにカフェご飯を食べているお客さんの姿、
広い空間、高い天井で、木のぬくもりを感じるような空間、
トレイにのせられた食器には、店主さんのこだわりが詰まっていて、
盛り付けられている、ごはんがキラキラしているように見えたのです。
私は、店内に入るまでの並んだ時間も、着席してからの待ち時間、食事をとっている間も、ずっとワクワクしていました。
お店を出た後も、本当に癒された自分がいました。
こんな素敵なカフェ創った人って、どんな人? すぐにそう思いました。
店主さんは、なんと同世代の20代。
その頃の私よりも年下の女性の方だったのです。
【わたしの中で、スイッチが入ったのは、まさにこの時】
「そうだ、こんなカフェ創ろう!」と決心した瞬間でした。
スイッチが入ると、まずはゴール日の設定を決める私です。
この時、「2年後」と目標を定めたのです。
(前編 2につづく)